2010年11月24日水曜日

アルカンヘル・パストーラのまったりな関係

スペインでだって超マイナーなフラメンコ。それでもいっぱしにビデオクリップなんてものが存在する。

ビデオクリップというのはCDの宣伝のためにレコード会社が大枚はたいて製作するものだが、フラメンコのビデオクリップなんて、作ってもなぜか、テレビにもどこにもその映像は出てこなかったりする。そのうちCDも廃盤になったりして、だれもその存在を目にしないまま、ひっそりお蔵入りしてしまうのが常であった。

それが昨今のユーチューブの怒涛の普及で、お蔵の中からぽつぽつ日の目を見始めた。

そこで今回は、私のお気に入りを一つご紹介しようと思う。アルカンヘルのCD『ロパビエハ』(06)のシングル『ティタ・マリア』のビデオクリップだ。

椅子に座って歌うアルカンヘルに、パストーラ・ガルバンのバイレが絡むという、シンプル極まりないこのビデオ。なんか、妙にまったりした食感で、見終わってもその味が脳裏にあとを引くのだ。

あの、アルカンヘルの変に潤んだ目つき。ちょっと気恥ずかしい今風の衣裳。ばっちりセットした髪。リズムに乗って恥ずかしげに動く感じが、まったり。

美人なのかそうでないのか良く判らないパストーラの、糸を引くようなモチモチした踊り。かっこう悪いのに、妙にセクシーで、またまたまったり。

カステラの中央がとろとろになってる“半熟カステラ”というのがあるらしいが、私は食べたことないけど、このビデオの食感はきっとそんな感じだ。

納豆だと、ちょっとイメージ悪いかなあ。でも私は納豆好きだから、それでもOKだ。
スペインで、食べたい日本食はと聞かれて納豆と答える私の、お勧めビデオであった。

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